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【酔い粋いⅢ】 完成記念 開発秘話③
「実用新案」「登録商標」取得の道のり
今回は弊社が取得した「実用新案」と「登録商標」についてお話ししたいと思います。
「実用新案」「登録商標」とは
皆様、「実用新案」と「登録商標」はご存知でしょうか?
簡単にご説明すると、「知的財産権」の中に、「産業財産権」と「著作権」があります。
その「産業財産権」の中にまた4つの権利があり、そのうち2つが「実用新案」「登録商標」になります。
権利取得の経緯
今回の「酔い粋いⅢ」開発当初、筐体のデザインについて埼玉県産業振興公社様にご相談させていただきました。
そして、機能の確認などをしていた時に、実用新案と登録商標の話が持ち上がり、申請方法、登録にかかる費用などを教えていただきました。
実用新案
まずは実用新案の取得に向けて申請書類の書き方を学びました。
兎にも角にも初めて行うことでしたので、「自然法則を利用しているか」「技術的思想であるか」「創作であるか」など抽象度の高い言葉から、「国際特許分類」なる具体的な言葉たちと格闘し、暗中模索しながらの作業となりました。
原案が出来たところで、産業振興公社様に確認してもらい作成しました。
お陰で、無事に実用新案を取得することが出来ました。
商標登録
次に商標登録ですが、初号機の名前が呑助だったので「呑助」としようと思いました。
ですが、商標登録を調べてみると「呑助」では過去に同じ発音で取得しているものがあり「呑助」を断念せざるを得ませんでした。
そこで新たなネーミングを社内募集し、討議を重ね「酔い粋いsuisui」としました。
実用新案と同じような書式での申請となるため、今回は自力で書類を作成し申請手続きを行いました。
漢字と英字の混在、オリジナルフォントを使用していたので、すんなり申請が下りると思っていましたが、発音が同じものが先に申請されていたため申請却下となってしまいました。
それから数か月後に産業振興公社様から1本の電話がありました。
「申請却下になった時に、先に提出されていた案件も却下になったらしいよ。もしかしたら再申請が通るかも?」と連絡を受けました。
特許庁にその旨を話したところ手続補正書を作成すれば再申請が受けられることがわかり、その場で手続補正書の作成の仕方を教わりすぐに再申請を行いました。
その結果商標登録も無事に取得することが出来ました。
こちらが商標登録を獲得したものになります。
これからについて
無事「実用新案」「登録商標」を取得した酔い粋いⅢ(Facebookでは呑助Ver2020)ですが、開発機を設置したニューカヤバ様もコロナ禍の影響により緊急事態宣言が発令されお酒の提供が出来なくなり、真のお客様による評価が出来なくなってしまいました。
一刻も早くワクチン接種が進み、人々がまた気軽に集まったり、飲み歩いたりできる世の中が戻ってくることを祈っています。
その時に弊社の酔い粋いⅢがお役に立てれば幸いです。
【酔い粋いⅢ】完成記念 開発秘話②
前回は【酔い粋いⅢ】の前身となった「呑助1号」と「呑助2号」の紹介をさせて頂きました。
2回目となる今回は、【酔い粋いⅢ】開発の技術的な部分を紹介致します。
●保冷機能に「魔法瓶」を
冷酒機能となると冷却機構が必要となります。
すると、装置が大掛かりになり電気代もかかってしまうという問題がありました。
そこで我々は発想の転換で保冷機能のある「魔法瓶」を採用し、
魔法瓶を営業時間外に冷蔵庫で冷却する方法としました。
魔法瓶の保冷能力は6時間程度あり、立ち飲み屋の営業時間中は冷酒として供給し続けられるようになりました。
●出る量を常に一定に
この様な液体を注ぐ装置には、タンク残量により注がれる量が変わってしまうという課題がありました。
そこで、呑助1号・2号には貯蔵タンクとサブタンクを配置し、
サブタンクの残量を一定にすることで、残量圧の違いによる吐出量の変化がないようにしました。
しかし、新型機では精密な流量センサーを採用することにより
サブタンクなしでも吐出量の変動がないことが可能となりました。
●課題を洗い出し、細部にこだわる
呑助1号・2号での問題点としてコップ受が小窓の中にコップを置くタイプだったため
お酒を飲む人(=酔っ払い)には、時として注ぐことが難しかった様です。
そのため新型機では、コップ受部をオープン形状にして、吐出ノズルが見えるようにしました。
(1・2号機の小窓タイプは覗き込まないと吐出ノズルが見えなかった。)
これにより、簡単に注げるようになり、さらに清掃もしやすくなるといったメリットもありました。
その他も、たくさんこだわったので一覧で紹介させて下さい。
・小窓型からオープン型に(注ぎやすくするため)
・吐出ノズルが見えるように(注ぎやすくするため)
・コップ位置を示す丸い白枠を設置(置き場所をわかりやすく)
・コップ受下のこぼれた飲料を受ける皿も大型化し、簡単に外せるように改善(手間を減らすため)
・筐体の完全ステンレス化(錆びにくくするため)
・照明をLEDに変更(電源回路が簡素化するため。1・2号機は照明と内部制御で電源が2種類必要だった)
以上、新型機【酔い粋いⅢ】の技術的な紹介でした。
弊社も、大胆に変えてみたり、発想を転換してみたり、新しものを積極に取り入れてみたりして
新型機を開発することができました。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
3回目につづきます。
【酔い粋いⅢ】完成記念 開発秘話①
【酔い粋いⅢ】完成を記念いたしまして、開発秘話をお伝えできればと思います。
そもそも【酔い粋いⅢ】とは
・お酒の自動販売機である
・文字通り3代目である
・難しいとされる冷酒に対応したモデルである
初回となる今回は、酔い粋いⅢ開発に至るまでの歴史をご紹介致します。
初代「呑助」
酔い粋いⅢの前身である「呑助1号」の誕生は50年前に遡ります。
1964年、東京茅場町のニューカヤバに設置したのが始まりです。
その他にも、東京駅八重洲口の立ち飲み屋にも設置しました。
自動でお酒が注がれることで人気を博し、多くの愛飲家の方々に利用して頂いてきました。
その後時は流れ、「呑助1号」にも故障が出始めました。
もちろん修理をしようと思ったのですが、採用していた部品が生産中止になっており
止む無く故障個所の違う機械の部品を再利用するという形で修理をしていきました。
その結果、「呑助1号」は1台を残すのみとなってしまいました。
呑助2号
「呑助1号」の経験を活かし、2号の開発に取り掛かりました。
「呑助1号」は筐体が鉄製だったため酒類や水分が筐体に付着すると錆が発生して筐体が劣化するという課題がありました。
そのため、2号ではステンレスを採用し、錆びによる筐体の劣化を防ぐことに成功しました。
それから、呑助1号では熱燗機能がありましたが、コストダウンのため熱燗機能を削除しました。
それにより、より導入しやすいコストにすることに成功しました。
さらに時は流れて2019年。
来たる2020年は東京オリンピックのため多くの外国人のお客様が多数来場することが想定されました。
さらに夏の開催であるため、冷酒機能を追加することを決め、ここから【酔い粋いⅢ】の開発が始まります。
当社でよくある事例
当社でよくある事例として、
産業機械の製造を中心とした組立工事、組立配線、制御設計・調節、完成検査テスター業務を行ってますが、自社工場での一式請負から出張組配や古い機械のメンテナンス、組み直し等や制御盤などの筐体組み立てや、組配業務も技術者出張による作業を請け負っております。
近年の製造工程の中で、人員不足による作業のスケジューリングに
弊社の出張請負サービスをご相談ください。
・ 組配線 全般
・ 端末処理(半田加工、圧着加工)
・ マークチューブ
・ スリット, ツイスト, 束線, 絶縁処理, 防水処理, 防塵処理
その他当社の事業内容で可能なこと、埼玉北鴻巣を拠点として東京、埼玉、神奈川、(栃木、茨城、群馬)の出張のご相談ください。
セミナーのご紹介【テレビメモ術】
本日は弊社の顧問を務めている岩井利仁氏が主催している「テレビメモ術セミナー」のご紹介をしたいと思います。
どうしたら事業アイディアが出せるのか?
上記のようなことに頭を悩ませている経営者様やご担当者様は結構いらっしゃるかと思います。
本セミナーは、テレビのビジネス番組(「カンブリア宮殿」、「がっちりマンデー」等)を独自のポイントに沿ってメモするだけで、ビジネスのアイディアを掴むことができるという、大変ユニークかつ有益なものです。
詳細は以下の通りです。
開催日時 |
⑥ 6月5日(水)18:00~19:45 ⑦ 6月19日(水)16:00~17:45 ⑧ 7月5日(金)16:00~17:45 ⑨ 7月19日(金)18:00~19:45
※①~⑤は満員御礼となっております。 ※ご予約の状況については定員が埋まっている可能性がありますので、ご了承下さい。 |
会場 |
経営パワー(株)オフィス丸の内2-2-1岸本ビルヂング6F |
アクセス |
東京メトロ千代田線「二重橋前駅」2分、 JR「東京駅」(丸の内南口より徒歩4分の皇居前) |
定員 |
各8名 |
参加費 |
4,000円 |
内容 |
テレビメモ術「マッチング付き研修」 どうしたら事業アイディアが出せるのか?解決策と支援が得られます! |
講師 |
岩井利仁
経営パワー株式会社 中小企業診断士 社長
新規事業担当32年間で累計150件1,500億円達成、事業化のプロ |
参加者の声 |
漠然と観ていたTV番組でも、ポイントをメモしながら集中して見る事で、「新規発想の宝箱」になるんだと気付かされた、分かり易く”目からウロコ”の研修でした。
ビジネス番組を素材にするというコロンブスの卵のような研修。漠然と視聴するのと違い、マーケティング理論などのフレームワークを実践を通じて体得することができる。なにより新規事業を数多く手がけてきた講師だからこその知見と実践力に接することができるのが魅力である。 |
申し込み/お問い合わせ |
tvmemo@keieipower.com
下記内容を明記の上、メール願います 1)氏名/よみがな ※領収書は当日発行 |
ご興味のある方はぜひご参加下さい。
※上記記載のセミナーも定員が埋まっている場合があるかと思いますが、ご了承下さい。